トキトメ
 2回目のキスも、まだしびれた感覚があった。

 そして3回目。

 さっきまでとはちょっと違って、彼の唇のやわらかさ、肌のぬくもりを感じる事
が出来た。

 その唇が、首筋へと移される。

「あっ・・・」

 思わず声が出たけど、これは感じてるって事じゃなくて、恐怖心からの声。

 そして彼の指が、バスタオルの結び目を外そうと伸びて来た。

「待って!」

「律子さん・・・て呼んでもいいですか? それと、タメ口で話しても?」

「えっ? うん、いいけど」

「律子さん、初めて?」

「そ、そんな事ないわよ」

 あーバカバカ。

 何で嘘ついちゃうのよ。
 
 見栄張ったって仕方ないのに。


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