トキトメ
「私、初めての人があなたで良かった」

「律子さん?」

 うん。

 本当に良くんで良かった。

 これが運命の出会いかどうかはわからないけど、でもあなたと出会えて良かっ
た。

「それじゃ、何か作るね」

 私は、料理に取り掛かった。

 伊達に33年も生きていない。

 男性経験は無かったものの、料理の腕前には自信があった。

 しかも、残り物を利用しての創作料理はなかなかのものよ。

「出来たわよ」  

「わっ、旨そう・・・頂きます!」

 彼は出来たての料理を口に運んだ。

「旨い!」

「良かった」

「律子さんも食べなよ」

「うん。それじゃ、頂きます」
 
「ねえ、食事が済んだらどこかに出かけない?」

「えっ?」

「デートしようよ」

「いいけど、1度家に戻っていいかな? 着替えなきゃ」

「わかった。それじゃ、行こう」

 彼の車に乗り込むと、家に向かった。
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