トキトメ
 一緒にお風呂に入り、一緒にベッドに横たわる。

 横になってからも、いろんな話をして過ごした。


 
 私のマンションで一夜を明かし、9時前には彼のアパートへ向かった。

 用意したのは、軽トラのレンタカー。

 午前中に荷造りして、今晩から私のマンションで暮らす。

 こんなにトントン拍子に事が運んで良いのかな? 

 だけど、不思議と何の迷いも無かった。

「これは?」

「捨てていいよ」

「わかった」

 私は、要る物と要らない物を仕訳けしながら、段ボール箱に詰めていく。  

 それを彼がトラックに運び、4時過ぎにはすっかり片付いた。
 
 ベッドやタンスは、リサイクルショップに引き取ってもらった。

 そういう物は、誰が使っていたかわからないから、あまり売れないらしい。

 だから、買い取り金額も無いに等しかった。

 それでも、持って行って貰えるだけでもありがたかった。

 ベッドはとりあえず私が使っているシングルを使う事にしたけど、落ち着いたら
セミダブル程度のものを買おうと思う。


「よし、それじゃ出発しようか」

 
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