トキトメ
~良太郎side~
「それじゃ、大賀さん、お疲れ様でした」
駐車場に着き、俺は車のドアを開けた。
「ねえ前田くん、もし良かったら、これからご飯食べに行かない?」
「すみません。俺、彼女と同棲してるんです。彼女遅くなるから、ご飯作ってあげないと」
「マジ? でも、そんな彼女がいるのに、毎日リーダーを迎えに行くんでしょ? 彼女何にも言わないの?」
「大丈夫です。お互い信じ合っているから」
「凄いね・・・。彼女の事、とっても愛してるんだね」
「はい」
「それじゃ、結婚も考えてるんだ」
「ええ。でも、彼女はまだ考えてないと思います。それに、俺もまだ一人前じゃないし、言うのはもう少し経ってからと思っています」
「あーあ。私の入る隙間はゼロか。まっ仕方ないわね。お幸せに」
「ありがとうございます」
「それじゃ、お疲れ様」
「気をつけて」
彼女の車が出て行くのを見送って、俺は車に乗り込んだ。