トキトメ
 崎田さんは、外食組の男3人に誘われて、近くのファミレスに出かけている。

 いつも笑顔の崎田さん。

 彼女が来てから、男性社員のやる気が増した気がする。

 男ってそういうとこ、単純よね。

 良くんは、崎田さんの事どう思っているのかな?

 ちらりと彼の方を見たら、彼もすぐに見つめ返して来た。

 何? っていう疑問符が伝わって来る。

 私は、他の人に気づかれないようにちょっとだけ横に首を振ると、自分のお弁当をつついた。



「大賀さん達、温泉はどうだったんですか?」

 良くんの問いかけに、2人はキラリと目を輝かせた。

「良かったわよー。お風呂も綺麗だったしお料理も美味しくて」

「それに、部屋の窓から見える景色も最高だった」

 2人は目を合わせるとその余韻に浸っていた。

「いいなー、俺ものんびりしたいです」

「彼女と行ってくればいいじゃない」

「そうですね。いつか誘ってみます」




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