トキトメ
 温泉かぁ・・・

 もちろん女子としか行った事がないけど、いつか良くんと2人で行ってみたいな。



 昼休みが終わり、オフィスに全員が戻って来た。

「大賀、私これから塚田さんと打ち合わせして来るから、その間にこの資料揃えといてくれる?」

「わかりました」

 私は、準備しておいたメモを彼女に託す。

「それから前田くん」

「はい」

「この資料読んでおいて。今度同じもの作ってもらうから」

「わかりました」

「それじゃ、後を宜しく」

「いってらっしゃい」

 私は、1つ上の階にある営業1課のドアをノックした。
 
 ドアを開けると、すぐ近くの打ち合わせスペースの前に彼が立っていた。

 1時って約束してたから、きっと待っていてくれたんだ。

「塚田さん、遅くなってすみません」

「いえ全然。それじゃ中にどうぞ」

「はい」

 打ち合わせスペースは、小さいながらも個室になっていて、ドアを閉めると外には声が聞こえない。

「それでは、拝見出来ますか?」

「はい、お願いします」



< 89 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop