彼の言葉は。
ちょっと待って。


事態が理解できない。




…つまり、
あたしはまだ傍にいてもいいってこと?


隣にいていいってこと?



「迷惑…じゃないの?」


「うん」


「重荷にならない?」


「全然」


間髪入れずに答えてくれる彼の想いに胸が熱くなる。


ほんとに…?


せっかく一度は止まった涙がまたこぼれ落ちそうになった。




「さっきも聞いたけど、俺待っててって言ったじゃん?

それ、言わなきゃよかったってずっと思ってた」

彼は、ごめんな。とあたしの頭を撫でる。


な、にそれ…。


「なん、で…?」

やっぱり、あたしなんかいらないから?


じゃあなんで結婚?

頭の中がぐちゃぐちゃだ。

うまく思考が回らない。
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