「異世界ファンタジーで15+1のお題」五
013:繋がる道
*
「わぁぁぁ----!
もう良い!もう良いからこれ以上、高く飛ばないでくれ!」
アズロに抱えられたライアンは、青い顔をして空に浮かんでいた。
「太陽の傍まで連れてってくれって言ってたのは、誰だっけ?」
「て…撤回する!
ここでもう十分だ!」
アズロはそんなライアンの様子に笑いながらも、それ以上高く飛ぶのはやめた。
それにしても、本当におかしな光景だ。
翼のないアズロがライアンと抱き合うような格好で空に浮かんでいる。
しかも、ライアンの顔は強張って真っ青で……
そういえば、以前、ライアンと一緒に山に登ったことがあったけど、僕らが景色を見てる時も、下を見るのが怖いって、すぐに後ろに引っ込んだ。
きっと、彼は高い所が苦手なんだね。
「本当だったんだな。
アズロが空を飛べるというのは。あんな不思議な人間は見たことがない。
彼が、他所の世界から来たというのも十分納得出来るよ。」
ガーランドさんは二人を見上げながら、感心するように大きく頷く。
「彼のこともなんとかしなくちゃいけないと思ってます。僕はアズロにいろいろと助けられましたし。
でも、どうやったら、彼を元の世界に戻してあげられるのか、見当もつきません……」
「私も他所の世界から来た者には今まで会ったこともなけりゃあ、そんな者の話さえ聞いたことがないからな。
しかし、エアリスは巫女だ。
彼女の掌の紋様はすでに消えていたが、それでももしかしたら精霊達になんらかの神託をもらえるかもしれない。」
「そんなことが……」
母さんが巫女だったという話は昨日聞いたけれど、まだピンと来ていないようで、ガーランドさんの口からそんなことを聞いても、僕に実感はなかった。
だって、僕の母さんはどこにでもいるごく普通の人で…
根は明るかったけど、失敗もすれば、感情的になることだってあった。
精霊だとか神託だとか…僕の知る母さんのイメージからは程遠い言葉だったから、
「そういえば、ガーランドさん。
祠っていうのはどこにあるんですか?」
「あぁ、それなら……」
ガーランドさんが話しかけた時、二人の影がどんどん大きくなって、ようやく空から戻って来た。
「わぁぁぁ----!
もう良い!もう良いからこれ以上、高く飛ばないでくれ!」
アズロに抱えられたライアンは、青い顔をして空に浮かんでいた。
「太陽の傍まで連れてってくれって言ってたのは、誰だっけ?」
「て…撤回する!
ここでもう十分だ!」
アズロはそんなライアンの様子に笑いながらも、それ以上高く飛ぶのはやめた。
それにしても、本当におかしな光景だ。
翼のないアズロがライアンと抱き合うような格好で空に浮かんでいる。
しかも、ライアンの顔は強張って真っ青で……
そういえば、以前、ライアンと一緒に山に登ったことがあったけど、僕らが景色を見てる時も、下を見るのが怖いって、すぐに後ろに引っ込んだ。
きっと、彼は高い所が苦手なんだね。
「本当だったんだな。
アズロが空を飛べるというのは。あんな不思議な人間は見たことがない。
彼が、他所の世界から来たというのも十分納得出来るよ。」
ガーランドさんは二人を見上げながら、感心するように大きく頷く。
「彼のこともなんとかしなくちゃいけないと思ってます。僕はアズロにいろいろと助けられましたし。
でも、どうやったら、彼を元の世界に戻してあげられるのか、見当もつきません……」
「私も他所の世界から来た者には今まで会ったこともなけりゃあ、そんな者の話さえ聞いたことがないからな。
しかし、エアリスは巫女だ。
彼女の掌の紋様はすでに消えていたが、それでももしかしたら精霊達になんらかの神託をもらえるかもしれない。」
「そんなことが……」
母さんが巫女だったという話は昨日聞いたけれど、まだピンと来ていないようで、ガーランドさんの口からそんなことを聞いても、僕に実感はなかった。
だって、僕の母さんはどこにでもいるごく普通の人で…
根は明るかったけど、失敗もすれば、感情的になることだってあった。
精霊だとか神託だとか…僕の知る母さんのイメージからは程遠い言葉だったから、
「そういえば、ガーランドさん。
祠っていうのはどこにあるんですか?」
「あぁ、それなら……」
ガーランドさんが話しかけた時、二人の影がどんどん大きくなって、ようやく空から戻って来た。