話術師フェイス
「なるほどね・・・あくまであなたのためということね・・・。でも、あなたは私のことを疑っているんじゃなかったの?」



 それは、お互い様だ。



「そりゃ、うさ美さんは『ボクの敵』の部下だった人からですね。疑わない方がおかしいです。」



「その上で協力を頼むというの?」



「別に、ボクがお願いしているのは『嘘つきウサギ』ではなく、あくまで『うさ美』さんですから・・・。」



 キララの友達。



 そして、命の危険を唯一真剣に心配してくれた女性。



 心から信用したいと思う。



 キララが信用した人物を・・・。



 たとえ、その信用を裏切る存在ゆえの『嘘つきウサギ』だったとしても・・・。


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