話術師フェイス

 マイスター:「え?フェイスって今日、誕生日だったのか?」



 文字だけで、マイスターが驚きを表現する。



 フェイス:「うん。ボクも忘れていたんだけどね。」



 キララ:「え?そうなの・・・。でも、まぁいいや・・・マイスター君も誕生日パーティの準備できたら、今からアサシンシティに来て。」



 マイスター:「え?俺もかよ?」



 キララ:「いいから!」



 強情なキララの発言。



 だけど、ボクにはそれがとてつもなく嬉しい。



 誕生日パーティなんて、いったい何年ぶりだろう・・・・。



 フェイス:「え?でも別にいいよ、もう誕生日なんて祝ってもらえる歳でもないし・・・。」



 気持ちとは裏腹に思わず断ってしまう。



 本当は、とても嬉しいのだけど、もし彼らが祝ってくれたとき、どうやって喜んでいいのか分からないのだ。



 反応の薄い自分を見てがっかりしないだろうか・・・?



 キララ:「私が祝いたいの!つべこべ言わずに、二人ともアサシンシティに来なさい!」



 しかし、キララはそんな弱気のボクの心を見透かしたかのように、一喝する。



 こうなった時のキララは一歩も引かない。



 彼女の悪い癖なのだろうけど、ボクは決して悪いところだとは思わなかった。




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