話術師フェイス
「劉備相手に、それをやってのけるというの?」



「できなければ、ボクが負けるまでですよ。」



 それは、すなわちボクが死ぬことを意味する。



「そういう言い方をしますか?」



「そういう言い方しかできないのですよ。」



 言葉の呪縛。



 万が一嘘の情報を渡されようものなら僕は殺される。



 ボクの命を預けようではないか。嘘つきウサギ・・・。



「・・・了解。とりあえず、明日までに用意はしておくわ。リーダー。」



 溜息と同時にうさ美さんが左手を差し出したのが見えた。



 それに返すようにボクは右手を差し出す。



 握手。



 とりあえずの同盟。



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