話術師フェイス
 昨日とまったく同じ方法でボクの家に入っていた手書きのメモ。



 昨日とは全然違うタイプの文字。



 とても同じ人物が書いたとは思えない。



 たぶん、これ以上に何パターンか文字を書くことが出来るのだろう。



 おそらく筆跡鑑定に出しても別の人物と断定されるはずだ。



 これが世界の裏で生きる者の力・・・・・・。



 うさ美:「それで、何が分かったの?」



 その日、マルディウスワールドに入室すると待ち構えていたかのように、うさ美さんから挨拶が飛んできた。



 仕事はどうやら、長期休暇をとったらしい。



 そんなコトをしてクビにならないのかと思ったが、彼女にとって仕事とは生きるために自分に課した枷のようなもので、そんなコトをしなくても十分に生きていけるだけの資金は持ち合わせているので、いつ辞めてもいいそうだ。



 まったく、羨ましい・・・・。


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