話術師フェイス
 フェイス:「何が?」



 マイスター:「誕生日覚えてもらっているなんて、羨ましい・・・。」



 あ・・・・・。



 フェイス:「うん・・・まあね・・・。」



 文字だけの会話だったにもかかわらず、ボクは顔が紅くなったのが分かった。



 ここだけの話、ボクはキララに惚れている。



 もちろんボクはキララの正体も本名も実年齢すら分からない。



 もしかしたら僕が想像するよりずっと可愛くないかもしれないし、下手をすれば男かもしれない(さっきも言ったとおり、そんなことはないと、信じているけど・・・)



 だけど、キララはとても優しくて、絶望と暗闇しか見えなかったボクに光と希望を与えてくれた。



 おそらく決して結ばれることのない恋なのだから、せめてボクの中でのキララはとても可愛く、清らかな素晴らしい女性でいよう・・・・。




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