話術師フェイス
 弥生:「え?」



 うさ美:「うそ?」



 弥生さんとうさ美さんから同時に文字が浮んだ。



 劉備:「何を言ってるんだ?フェイスくん。」



 フェイス:「ただの勘です。だけどノーヒントではない。」



 お決まりの台詞。



 それでいて、コレこそがボクの絶対的な『話術』であり、言葉であり、勝利宣言でもある。



 ・・・・・・・・・・勝負アリだ。



 劉備:「それこそ愚の骨頂だ。この期に及んで何を言うか?」



 フェイス:「ボクが本物の劉備さんと会ったことがないからばれないと思いましたか?弥生さんもうさ美さんも劉備さんとの接点は薄かった。だからバレないと思ってましたか?」



 劉備;「なるほど。嘘、威圧、挑発、そこまで使っておいて『脅迫』を使わないのはおかしな話だ。そのための弥生か?そのためのラーニングか?しかし、脅迫は弥生だからこそ使える諸刃の剣だ。一歩間違えば、君が追い込まれる立場になるのだぞ。」



 フェイス:「かまいませんよ。それに何度も言うがボクは『話術師』だ。ボクに『脅迫』が使えないなんて・・・それはあなたの驕りだ。劉備さん。」



 劉備:「なれば僕が偽者でありうるヒントとやらを証明して欲しいものだな。」



 その言葉を待っていた。


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