話術師フェイス
 劉備:「そんな・・・。」



 うさ美:「勝負アリ・・・・・・・か。」



 弥生:「まさか、ホントに勝つとはね・・・。」



 フェイス:「二人がいてくれたからですよ。」



 弥生;「それだけの状況を作り出したのもあなたの力よ。」



 うさ美:「フェイスくんは、一言も私たちに協力してくれとは言わなかったものね。」



 フェイス:「言ってもよかったんですけどね・・・。恩に着せられるのが怖かったので・・・。」



 弥生:「はめられたよ・・・。あなたは本当に怖いわ。」



 劉備:「・・・まて、まだ俺は負けていない。」



 一人称が変わった・・・。



 この時点で負けを意味する。



 なのに、お前はまだ『劉備』と名乗るか・・・・。



 フェイス:「まだ粘りますか?ボクは別にかまいませんよ。でも少なくとも、これからボクが出す質問に答えてください。」



 最初から目的を見失ってなどいない。



 彼を負かすことなど、手段の一つでしかない。



 ボクの目的は、あくまでキララを殺した犯人を見つけること・・・・。



 劉備:「そんなこと、僕が本当に答えるとでも?」



 フェイス:「本当に答えて欲しいからこそ、ボクはあなたを負かしたんです。でも嘘をつきたければ、ついてもかまいませんよ。もし、この状況でつけるものならね。」



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