話術師フェイス



 マイスター:「・・・・・・・・・・・・・・・・いいや・・・・・・・・・・。」




 それは時間に換算すれば、数秒の出来事。



 だけど、ボクにとっては何時間にも思える時間だった。



 ・・・・・・自白・・・・・・・・。



 マイスターがこの瞬間、偽劉備となり、キララの殺害犯となった。



 フェイス:「そっか・・・。」



 そんな言葉以外、何が言えただろう。



 ここから先は『話術師』と『威圧者』としてではない。



 戦士フェイスとその友人、黒魔道師マイスターの問題だ・・・。




 ・・・・・・・・・・いや、それは最初からそうだったのか・・・・・・・。




 フェイス:「だけど、どうしてこんなコトをしたのさ?」



 それは推理小説、推理漫画となってはなおざりと言って良いほどの、質問。



 そんなこと聞いて・・・



 マイスター:「そんなこと聞いて、どうしようって言うんだ?」



 ・・・・・・・・・まったくだ。



 今さら動機を尋ねるコトに何の意味がある?



 何をしても、彼が『罪人』であるコトはもはや逃れられないというのに・・・。
 
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