話術師フェイス
 マイスター:「キララの知り合いか?」



 キララ:「う~ん・・・知り合いって言うか・・なんていうか、私のストーカーみたいなものかな?」



 フェイス:「ストーカー?」



 文字越しでは伝わらなかっただろうけど、正直、心から驚いていた。



 女性プレイヤーは、時々ナンパされると言う話を聞いていたけど、まさかストーカーまでいるなんて・・・。



 キララ:「うん。この前まで友達登録していたんだけど、しつこく私のメアド聞いてきたり、プライベートなこと聞いたりしてくるから、怖くて友達登録消しちゃったんだ。」



 正直、信じられなかった・・・。



 そんなことが実際にあるなんて。



 マイスター:「うわっ・・・ホントに怖いなソレ・・・。」



 キララ:「うん。ゴメンネ・・・今、k1リリにも話ししているから・・・。」



 フェイス:「いや、キララがあやまることじゃないよ。」



 キララ:「でも、私の不注意が招いたことだし・・・。」



 マイスター:「気にすることないって・・・ソレより、俺もアサシンシティについたぞ。フェイスのパーティ、始めようぜ。」



 キララ:「うん。・・・ごめんね、みんな。」



 それは、あくまで文字だけの謝罪だったが、それは本当に申し訳なさそうに見えた。
その後、彼女はそれを払拭するかのように、ボクの誕生日を盛大に祝ってくれたが、それが迷惑をかけてしまったボクへの償いのように見えてしまい、どこか心からは喜べなかった。


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