話術師フェイス
魔道師キララ
 うさ美:「何でこんなことがあったのに、黙っていたの?」



 次の日は土曜日で、キララは仕事がお休みだった。


 
 彼女はすることがないといって、彼女の友達である『うさ美』さんと一緒に、ボクの狩りに手伝ってくれた。


 
 名前、うさ美。職業、盗賊。レベル96



 黒い短髪はバンダナで隠し、レオタードに鋏といういささかシュールな格好をしている彼女。



 今日で会うのは、通算五回目。



 キララさんの友達と言うこともあり、気さくで話しやすいお姉さんタイプの女性なのだが、ボクはどことなく苦手意識を持っていた。


 
 それは彼女がボクやマイスターとは違い、土日しかゲームの出来ない多忙なキャリアウーマンと言うこともあったが、それ以上に彼女はボクたちには想像を絶するよう過去の経歴を持っていることが大きな理由だった。



 過去に多大な被害を生んだ『白竜戦争』



 その時の兵士であり、敗戦側『白竜』唯一の生き残り・・・うさ美。



 彼女はこの世界では神とも悪魔とも呼ばれている・・・・・・・。



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