話術師フェイス
 謎の殺人者:「おや?おやおや?コレは意外な展開だ。もしかして君は僕のコトを指して劉備と呼ぶ。見て分かるとおり、僕は劉備とは名乗っていない。いや・・・万が一彼なら、名前を改ざんすることも余裕でやってのけるだろうな・・・。しかし、君はいったい何を持って僕のことを劉備と呼ぶのかね?」



 フェイス:「勘です。ボクはあなたと違って、ハッキングの知識があるわけじゃない。ならば、文字だけの世界であなたのもう一つの名前なんて分かる訳ないじゃないですか?」



 チャットの字数制限のために、ボクはここで言葉を区切った。



 フェイス:「だけど、ノーヒントというわけではないです。」



 そう、ヒントはいたるところに隠れていた。



 冷静に考えれば、思いつきそうなことだ。



 しかしどうする・・・。



 とりあえず、先制攻撃は成功した。



 だけど、そのあとは考えていない。



 ボクは探偵でも刑事でもない。



 何の後ろ盾もない推理は危険きまわりない行為だ。



 それこそ、キララの二の舞になりかねない・・・。



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