話術師フェイス
 フェイス:「どうしてですか・・・?」



 劉備:「どうしてだって?本当は気がついているんじゃないのかね?君は僕を疑っている。どうやら君の見立ててでは、僕が犯人になっているようだ。いかなる理由なのかは、あえてここでは聞かないがね・・・。ならば、僕も君を疑うコトにしよう。幸い君には疑うべき理由が多々ある。」



 フェイス:「ボクは犯人じゃないですよ。」



 何を言い出すんだ?



 この男は?



 劉備:「君は何も分かってない・・・。殺人犯は見つけることも確かに重要だが、『作る』こともできるということを。いや、それも君の立場なら仕方ないことか・・・。真実こそが重要だと思えるコトは、大切なことだ。僕たちには大昔に忘れたことだ。」



 犯人を作る?



 何を言っているんだ?




 フェイス:「別に、ボクは犯人を見つけるつもりはないですよ。」




 それこそ、それは警察の仕事だ。



 どうして、僕がそんなコトをしなければならない・・・。




 劉備:「僕に容疑をかけておいて、今さらそんなコトを言い出すのか?君も僕を疑うのなら、それなりの覚悟をしてもらわないと困る。」





 ・・・・・・・・君は、僕の敵だ・・・・・。




 
 ・・・・そうだ・・・・最初に仕掛けたのは、ボクだった・・・・。



 もしかして、ボクはとんでもないケンカを自ら売ってしまったのだろうか・・・。




 ・・・・・・・・・・・・・・・どうしよう?
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