話術師フェイス
 フェイス:「それも勘弁です。出来ることなら、ボクは静かに暮らしたい。」



 今さらそんなコトを言っても無駄だと分かっていても、ナントカ回避できないかと思って、会話を搾り出す。



 ここまで来ると、完全に劉備のペースだった。



 第2ラウンド・・・敗北。



 いや、この場合、『自爆』と言うべきだろう。



 人生最大のミスだ・・・・。



 劉備:「それは、誰もが望みながらも誰もがなし得ないことだ。せいぜい君にそれが出来るコトを祈っているさ。」



 言葉とは裏腹に、その文字はとても威圧的だった。



 ・・・・・・・・・・・・宣戦布告・・・・・・・・・。



 ・・・・出来るものならやってみろ・・・・。



 まるで、そんなコトを言われているような気がする・・・・。



 劉備:「まぁ、今日はここで退散させてもらうよ。これ以上話していると、追い込まれるのは僕のような気がするしね・・・。体制を立て直して出直すというやつだ。とりあえず一週間だ。それまで君が生き残っているコトを祈る。」



 それを捨て台詞に劉備さんは去って行った。



 勝利に酔いしれることなく、ボクを追い込むことなく、さっさと退散する。



 勝利のあとには必ず隙が出来るからこそ、それを自粛するためだろう。



 それを怠ったために、ボクは負けた。



 相手は・・・・・・・・・手強い・・・・・・・・・。



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