話術師フェイス

　フェイス：「悪いですが、ボクはこの辺で立ち去らせてもらいます。」



　これ以上は、気が進まなかった。



　幸い、ボクの文字は何の障害もなく浮かび上がる。



　弥生：「あっそう･･･。意外に意気地なしね。」



　フェイス：「これ以上いたら手を出しそうになるだけです。あなたは非道すぎる。」



　ｋ１リリ：「何話しているんだよ？助けてくれるんじゃないのかよ？なんだよお前？」



　････なんで、ボクがお前を助けなければならないんだ？



　中学生は脈略なく自分の都合の良いように物事を考えられるから良いな･･･。



　フェイス：「ならば、一言言わせてもらうよ。君はあまりに思慮が浅すぎた。敵を作りすぎたんだよ･･･。味方を作っていれば、こんなことにはならなかったものを･･･。」



　それが、ボクに言える精一杯の言葉。



　弥生：「余計な口出しは無用よ。あなたまで消されたいの？」



　フェイス：「いいえ。」