話術師フェイス
 マイスター:「そっか・・・。まぁ、仕方ないな。また今度一緒に狩ろうな。」



 フェイス:「うん。ごめんね。」



 少し前のボクなら信じられない会話をしていると思う。



 このゲームを始める前・・・いや、このゲームを始めたばかりの頃は人からの誘いを断ることなんて全然出来なかった。



 そんなコトをして、他人から嫌われたらどうしよう・・・。



 そんなことばかり考えて生きていた。



 だから、ゲームを始めた頃は変な人間に騙されたり、無理難題を頼まれて不用意にゲームオーバーになることだってあった。



 だけどマイスターに出会い、彼の友人だったという彼女に出会い、ボクは変わっていった。



 人間に絶望していたボクに光を与えてくれた。



 彼らのような人間ばかりだったら、ボクだって今のようにはならなかったのに・・・。


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