話術師フェイス
 うさ美:「あくまで、上から目線ってワケ?嫌な言い方をするね。君も・・・。」



 まったくだ・・・。



 フェイス:「ごめんなさい。だけどこのやり方しかボクは知らなかったもので・・・。」



 しまった・・・。



 うさ美さんは『敵』と決まったわけではないんだ。



 相手に威圧的な態度はこれから味方にもなるかもしれない人に対する態度ではない。




 うさ美:「別に、そこまで卑屈にならなくていいよ。私の場合、下手に出られてご機嫌を伺うよりも、それだけハッキリ出てくれた方がスッキリしていいわ。」



 怪我の功名・・・。



 助かった・・・・・のか・・・?



 フェイス:「すいません。」



 こんな言葉しか出すことができなかった。



 これで、完全にうさ美さんのペース。



 万が一うさ美さんが敵だった場合、ボクのなす術はない・・・・・。



 うさ美:「まぁ、いいわ。あなたが何を企んでいるのか分からないけど、ここはあなたの要求をのんであげるよ。」



 つまり・・・



 フェイス:「質問に、答えてくれるんですか?」



 うさ美:「ここでは、無理だけどね・・・。あとで連絡するわ。」



 うさ美さんは、それだけ言うとこの場から立ち去ってしまった。



 ・・・・・とりあえず、うさ美さんは味方だと思って良いのだろうか・・・?


< 87 / 207 >

この作品をシェア

pagetop