太陽と月
鞄を持つと誰もいない教室を後にする。


静かな…この空間に雨の音だけが響いていた。



…ザァァァァアアア…



校舎を出ると朝よりも雨は激しくなっており6月だっていうのに空気が冷たい。


朝さしてきた傘は持たずに外へ出た。


雨に打たれていると俺の中にある闇を洗い流してくれるような気がした。


頭のてっぺんから足の先まで綺麗に洗い流してくれるような…。



こんな雨の中、傘もささずに歩いてる俺を周りの奴らは気にせず横を通り過ぎてく。


俺は透明な存在なんだ。
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