太陽と月
月の光に照らされた砂浜に2人して腰を下ろした。



「さっきの電話の話だけど萌音ちゃんが…どうかしたか?」


颯太が真剣な眼差しで聞いてくるから居心地が悪くなる。


「…この間、傘借りたから返したいだけ」


俺は砂を一握りすると、ゆっくり指を開いていきパラパラと砂が落ちてくのを見る。






「…そっか。じゃ、明日返しに行くの付き合ってやるよ!」


颯太は少し不安そうな顔をして俺を見ると海へと駆け出して行った。


「めっちゃ気持ちいい!!永遠も来いよぉ〜」


さっきのが嘘みたいに、いつもの顔で俺を呼ぶ。
< 38 / 57 >

この作品をシェア

pagetop