太陽と月
「これ…ありがとう」


俺は手に持っていた白い傘をさし出す。


突然の事に驚きながらも傘を受け取る彼女。


「風邪ひかなかったみたいですね?よかった」


クシャクシャとして笑顔を見せ太陽みたいだと思った。




「萌〜音ちゃん!皆で昼飯食わない?今、一緒に居た子もさぁ?」


颯太が不意に声を掛けた。



えっ!!?



俺も目の前にいる彼女も目を丸くし驚く。


「はぁっ!?おまえ何言ってんだよ?」


つい大声を出してしまった。


教室に居た奴らが皆、俺達に注目する。


「せっかくなら可愛い子達と食べたいじゃん」


颯太が涼しげな顔で言う。
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