太陽と月
気恥ずかしさと緊張で足早になってしまう俺の後ろを小走りでついてくる。




「あっ…ごめん」



俺は立ち止まり後ろを振り返る。



萌音も俺の後ろで立ち止まり顔を上げた。



俺の肩位までしかない小さな身体。



抱きしめたら壊れてしまいそう…。




「何で…いつも、そんな瞳してるんですか?」




突然の問いに驚く。



萌音は俺から視線を外そうとはしない。



心の中まで見透かされてるような気分だった。





真っ暗な闇に包まれてる俺なんかに気付く奴なんて、いないと思ってた―。
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