太陽と月
俺は踏み込まなかったんだ。



怖くて…。


信じられなくて…。


闇に支配されてた―。





「俺さぁ〜最近、可愛い子見っけちゃったんだよね」


「誰だよ?」


そう聞いたはみたものの興味は無かった。


人ってのは結局他人。


自分を守るのは自分なんだ。


「1年の萌音〈モネ〉ちゃんって言うんだけどさぁ〜これが、また可愛いんだ!」


颯太は楽しそうに話し出した。


それを遠くに聞きながら俺は食堂の中で雨の音を感じてた。
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