プリキス!!



「一体黒爪はなんなんでしょーねー……。」


「さぁなー。やられた奴らも、何も見てないって頑なだしなぁ……。」


「そういうから余計美琴先輩が幽霊説を信じるんすよねぇ……。」




それから西島先輩と十分くらい話して。




「ちょっと俺コンビニ行ってくるわ。」

「あ、じゃあ俺そろそろ戻ります。」




もうそろそろ先輩の怒りはとけただろうし。


そう思って俺は美琴先輩のいる部屋まで戻った。





「うん、それで?……ねぇ、僕の話聞いてた?」



そこには電話中の先輩が。


いつの間にか他の人達もいなくなってたので俺も出ていこうとすれば、美琴先輩が口パクで“座ってて”と言った。






電話相手は誰だろうか。




「……しかもさぁ、お陰で黒爪に狙われたんだけど。」


どう責任とってくれるの、と美琴先輩は凄んだ。




ああ、もう電話の相手は分かった。


あの人だ。




「烏丸初伊を傷めつけろ……ね。生憎、あの子には価値があるから、それは出来ないよね。」


あんたと違って価値があるんだよ。


そう言った時の美琴先輩の顔は、恐ろしい程無表情だった。





「ていうかさぁ、何。初伊ちゃんの何が気に食わないの?……それはあんたの力不足でしょ。西巴君に愛されないあんたの負け。」




そして美琴先輩は電話を切った。






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