プリキス!!





午後五時。



今度は東校ヤンキー達のほとんどが街に出払っているため、俺と美琴先輩の二人しかその部屋にいなかった。


成長期真っ盛りのこの年頃の男子達だ。

夕方になれば皆コンビニやファミレスに食料供給に行くんだ。




で、俺は軽いものをコンビニで買ってきてもらうことにして……



「チェックメイト。」


「あああー、先輩強いっすね。」



美琴先輩とチェス中だったりする。


この人、実はかなりのボードゲーム好きで、チェスのルールを知らなかった俺も連盟に入ってからかなり覚えさせられた。



「次はさぁ、将棋にしよ?」



チェスの駒を片付けながら楽しそうに言う美琴先輩。

こういう時だけ天使の笑顔。

このエンジェルモードがいつまで続くかなぁ、と考えていたけれど。



♪~~♬



さて始めようかなという時に先輩にメールが来た。

ちょっとごめん、とそれを確認した先輩の目は途端に輝きを失って。




「……先輩、どうかしました?」


「本当うざい。もうあいつ、西にいられないようにしてやろうか。」




ああ、またあの人からのメールだったんだとその言葉で分かった。

その後将棋が始まることはなく、暫くソファーの上で美琴先輩は何かを考えているようだった。



その間俺は携帯でテトリスをしていました。





< 108 / 422 >

この作品をシェア

pagetop