プリキス!!
そして美琴先輩は電話をかけた。
相手はやはり、あの人のようだ。
「もしもし。……うん、分かった。そんなに力説しなくても初伊ちゃんが嫌いなのは分かったって。」
初伊?とテトリスの手が止まる。
初伊先輩のことだろうか。
「あのね、協力してあげるよ。今まで情報をくれたから、お礼にね。……東の姫?あー……うん、いいよ。別に編入して来れば。どっちにしろこの計画が上手く行ったら、あそこには居られないだろうし。」
ていうか美琴先輩は何をしようとしているんだ……?
「詳しい事はメールするからね。ちゃんとやってねえ。」
「……何するんすか。」
そう聞けば、にっこりと笑う先輩。
最早嫌な予感がする、というか嫌な予感しかしない。
「明日さぁ、初伊ちゃんと遊ぼうよ。」
「……遊ぶ?」
本来幸せな言葉の部類に入るであろう“遊ぶ”と言う言葉も、なんだろう、恐ろしい言葉にしか聞こえない。
「うん、ここで。」
「……。」
そしたら案の定、なにやら凄いことをいい始めた。
この人、初伊先輩を攫おうとしてるよ……。