プリキス!!



姫先輩はすぐにその足で西に向かった。


まずは謝るところから始めるって、出ていった。



そして夜には、ちゃんと今までのことを悠河先輩に言うって。


許されなくても、もう一度アタックすると意気揚々に出ていったんだ。




姫先輩に、幸せが訪れますように。

私はそう、切に願う。














「ちょっと、恵、離っ……離して!」



東榮の校舎内、来た道を引き返す恵と私。




恐ろしい事に、東の制服を着てる不良達が、道に横たわってる。



その中に3人の姿はないから、どうやら無事らしい。




で、何が問題かと言うと……


体勢が問題。


まさかのお姫さまだっこだ。






「駄目。もう一歩も歩かせない。初伊、熱あるんだよ?今すぐ帰って布団の中に閉じ込めなきゃね。」


「いや、それは良いんだけど、せめておんぶとか……。」


「初伊の顔が見えなくなるから駄目。」






それから何を提案しても、却下され続け、とうとう校舎内を出てしまった。






「あー……この先に吉良達が……ダメ元で聞くけど、おろしてくれない?」



見られると恥ずか死ぬもん。

特に吉良に。




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