プリキス!!
そう思って聞くけれど、返事はなく。
「恵?」
試しにペチペチと頬を叩いて見るけれど、やっぱり返事はない。
「恵、具合悪いの?大丈夫?」
「……ねぇ、初伊。」
「わ、びっくりしたぁ………。」
今まで何処かボーッとしてた恵が急にこっちを見るから驚いたちゃうよね。
何?と聞き返す。
「俺に、もっと頼って?」
「もう、十分すぎる位頼ってるよ。」
「……んー、違うなぁ。頼ってじゃなくて、甘えてかなぁ。」
どういう事だろう。
本当に、恵には感謝してもしきれないくらい頼ってる。
甘えてって……?
キョトン、とした私の顔に気が付いた恵。
ニコ、と微笑むから、思わずつられて笑ってしまう。
「俺は、その笑顔が好き。俺を昔助けてくれたその笑顔を、守りたいっていつも思ってるよ。でも……。」
恵の顔が近づいてくる。
思わずぎゅっと目を瞑れば、瞼に暖かい柔らかい感触。
そして、チュッというリップ音。
「初伊が泣きたくなったら側にいて、めいいっぱい甘やかしたい。」