プリキス!!




「だって、夜白の寿命が縮んだら嫌だから。」





タバコを吸ったら、肺がんのリスクは上がるんだよ。


若いうちからは尚更なんだから、吸わない方がいいに決まってる。





そう言えば、夜白は微笑んで。




「俺の心配してくれてんのか?」

「してるよ!」

「おい吉良、これは計算か?」

「天然だ。」

「くっ……違いねぇ。」





……なんだかチーム南は、会話が大人で難解だ。






「お前がくれれば、止めてもいい。」

「え?」

「電子タバコにしてもいい。」




電子タバコにしてもいい=禁煙……。


どうやら本当に禁煙してくれる気になったらしい。





「うん!じゃあ届け「駄目だよ、初伊。」






私の言葉を遮ったのは恵。

首の周りに手を巻き付けて、後ろから抱きしめられる。





「お姉さんに迷惑がかかっちゃうよ?」

「うっ……。」




こういう時だけ正論を言う恵。


ほんっとに正論だから、何も言い返せない。







「西は、鍵を閉めてしまっておかねぇと宝をとられると思ってんのか?……余裕ねぇな。」


「どうとでもいいなよ。宝を泥棒に触らせるようなヘマは俺はしない派だから。」






そして何故か私の頭上で勃発バトル。

冷戦、と名づけるのが相応しいブリザードな雰囲気だ。





「取り敢えず、頭上で喧嘩はやめよう、ね?」


「喧嘩じゃねぇよ、睨み合いだ。気にすんな。」


「そうそう。ただの睨み合い。」






いや、喧嘩も睨み合いも同義だろうよ。





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