プリキス!!





吉良と初伊から聞いた事情をそのまま説明すれば。



「えー……三校トップが集まって、喧嘩……。」




とんでもないことに巻き込まれたねぇ、と本当にただただ驚くばかりだ。


東に関わってしまったのはもう過ぎた事。


時間は戻らないからどうしようもない。


じゃあ私は何故電話したか。




「天音。……あいつは元気?」


「あ、あいつって……誰のこと?」





明らかにしらばっくれたわね。

分かってるでしょう、この流れで行ったら。




「東西南北に関わるべからずを完全無視し、聖カナンの女子達に手ぇ出しまくって、生徒会の要注意人物リストに名前を刻んだあいつよ。」


「やめてー。耳が痛いよーーー。あの時はうちの弟が御迷惑をおかけしまして申し訳御座いませんでしたーーーー。」




ほーら、分かってるんじゃないの。





「いいこと。あいつを少しでも初伊に近づけたら、許さないわよ。」


「そんな事言ったってさぁ、総長達に関わっちゃうのは、初伊の悪運が強いからだよ?会うときは会うって。」


「天音……。私は“会わせるな”って言ってるの。選択肢は“イエス”か“はい”よ。」



そんな無茶な!と叫び声。

だから近所迷惑だって言ってるじゃないの。




「大体アイツはほとんど帰ってこないしー、私は兄と言う名の他人なようなものだよ。」





まだごちゃごちゃ言ってるわね……。




「天音、返事。」

「……………………はい。」






志乃side end
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