プリキス!!



北校生に案内されてとある一室へ向かう。



扉を開けるとそこには、机を囲むように4つのソファーが配置されており、



東の東麻と片桐

南の南城と吉良先輩


そして北校連盟総長の北原天真(きたはら てんま)と、副総長の春瀬灰音が座っていた────。




「西巴君達が最後ですよ。」




そう言って胡散臭そうな、それでいて女受けは良さそうな笑みを浮かべるのは北原。





北原の容姿を簡単に言い表せば、ロン毛のイケメンだ。

彼は胸まであるキャラメル色の髪を赤いリボンでひとくくりにしばっている。




男の癖に、長髪が様になるほどの美形なのがまたムカつく。


ちなみに、その髪を短くして黒くすると、彼の兄……というべきか姉というべきか……。


ともかく、北原天音にそっくりだ。





確かに、こんな顔の人がカナ女みたいな女子高にいればプリンスと崇められるのも当たり前だ。






そして────春瀬灰音。



彼は“彼”で間違いない。


というのも、春瀬は女装しているがそれは趣味だとか、性癖の問題ではないからだ。




北原天真の女性問題を片付けるために、春瀬は女装したのだ。




彼は我こそは姫だ!と言い争う女子たちの前に女装姿で現れ、こう言ったと言う。




「あんたらさぁ……俺より可愛くないくせに、姫とか抜かすなブス。」




……春瀬の派手な美女姿に、女子達は何も言い返せず帰ったらしい。












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