プリキス!!
「烏丸さん!」
無意識のうちに俺は、彼女の前に走り寄ってて。
突然の人の登場に、橘君?!と烏丸さんは驚いた後、
水浴びしてたのと彼女は健気に笑うから。
「泣け!馬鹿!」
気づいたらその細い体を抱きしめていた。
…………やばい。
俺、何やってるわけ?!
突然クラスメイトに抱きしめられて動揺しない奴なんていないよ?!
俺、かなりの変態みたいだよね?!
何も言わない烏丸さんと、収拾のつかない自らの腕。
ビンタされても文句は言わまい……。
「う……え……」
吐きそうな位嫌だった?!
ごめん!と謝って離れようとするけれど、それを止めたのは驚くことに烏丸さんで。
「ひっ……いっ……今離れられるとっ……困るから……暫くそのままでい"でぐだざい"ー!」
震える女の子のその背中をさすったのが、俺たち3人の始まりだった。