プリキス!!



カナ女はお嬢様学校で、皆おっとりしてるから、基本お洒落とかはそんなに頑張らない。




かくいう私も、朝は髪を梳かすだけ。

うん、女子力どこ行ったって感じだね。




でも彼女、松竹さんは違っていて。




「ご機嫌よう、皆さん。」




くるくるのハニーブラウン色の巻き髪に、ナチュラルメイクをしていて、素朴な子が多い聖カナンではすごく目立つ。





「ご機嫌よう、松竹さん!」

「ねぇ、今日もその髪素敵ね!」

「先日、紫翠の方たちと合コンなさったって本当?詳しく教えて!」



行動もなかなかアグレッシブな彼女は、クラスの半分位の女子から憧れの的である。




「まぁ、合コンですって。穢らわしいわ。」

「烏丸さん、聞かない方が良くってよ。」



私の周りの女子達は、それを聞いてざわざわと悪口をいい始めた。




「……皆さん、悪口は言わない方が……。」

「烏丸さん。」




事態の収束を願っているうちに、松竹さんに話しかけられて。


腕を組んで睨みを利かせてくる彼女に、内心ビクビクだ。

ぶっちゃけいつも見るヤンキーより怖い。


それでも動じないように見せかけて、にこやかに挨拶をする。




< 241 / 422 >

この作品をシェア

pagetop