プリキス!!
傷だらけエンジェル
そんなに大袈裟に……しなくてもいいのになぁ。
一限目が終わるとすぐに「怖かったでしょう。今日はもう早退しなさい!」と先生から言われて、そんなこんなで帰路にある。
まぁラッキーと思おう。
冷たい空調の効いた部屋で、安らかなる眠りにつこう!
学校から家までは、歩いておおよそ20分位。
学園都市なだけあって、昼間は活気のない陰飛羽をゆっくりと歩いて帰る。
今……もしも恵に会いに行ったら……忙しいって追い返されちゃうかな。
自由な時間が出来て、無限に広がる時間の使い道。
西におしかけてみる?なんて思うけど、迷惑でしょと踏み止まった。
よし、折角だ!
路地とか色々行ってみて、近道とか綺麗な景色とか探しちゃおう!
ごろごろするのはそれからだ!
暗い気持ちを吹き飛ばそうと、そう意気込んだのはつい五分前。
その辺にある、細い路地を通って冒険気分を楽しんでいた。
「……東麻君……?」
ある路地裏で、ゴミ箱とゴミ箱の隙間で虚ろになっている東麻君を見つけるまでは。