プリキス!!
しゃがんで、ちょっとフラフラ気味な東麻君の服をグイッと引っ張れば、彼はバランスを崩して私の背中に寄りかかる状態になった。
そのままヨイショと立ちあがれば、あら不思議。
ちゃーんとおぶれちゃいました☆
家まではもう近いし、私はこのままでもきっと東麻君を連れて帰る事ができたけれど、
彼の猛反対にあって、しぶしぶ降ろす事にした。
「ちゃんと家に来る?逃げない?」
「分かった……分かったから……お願いだから男をおぶろうとしないで……!」
降ろした東麻君の事を見ると、額に手を当て項垂れている。
男のプライドが……とかなんとか言ってるけどまぁ放置だ。
「よし。じゃあ、早く帰ろう。あの人達が戻ってくる前に。」
手を差し出せば、遠慮がちにそれは受け入れられて。
東麻君の冷たい手を掴んで、私は彼と家に向かった。
────冒険気分の路地裏探検、
拾ったのは小悪魔さんでした。