プリキス!!
輝く-美琴side-
嫌いだ。
───嫌いだ、嫌いだ、嫌いだ!!
無知のフリをした、狡猾な女共。
他人を貶めて、虐げて、利用して……
化粧で塗りたくった顔の下には、
一体どんな本性が隠れているのだろう。
僕は女が嫌いだ。
ずるくて、醜い生き物だから。
僕は自分が嫌いだ。
あの女と、似ているから。
醜くしたたかな嘘に僕は騙された振りをして生きてきた。
心の底では嘲笑う事で、ほんの少し何かが満たされた。
『美琴君……っ、好き!』
『うん、僕も。』
スキ、なんて本当に思ってる訳ないじゃん。
あんたはただの性欲処理の道具だよ。
紅に染まる頬の下に、
ねぇ───アンタが見ているのは僕?
それとも、“東麻美琴”?
「……ぱい……先輩!美琴せーんーぱーい!」
「……蛍?」
夢を、見ていた。
それは自己の心に巣食う闇を暗示したもので。
────寝覚め悪……。
ソファーで唸されていたらしい僕を心配して、蛍は起こしてくれたらしい。
「大丈夫っすか?なんか、心なしか顔赤いっすけど。」
「……昨日、水風呂入ったまま4時間うたた寝してたの。」
「馬鹿じゃないですか?!そりゃあ熱も出ますよ!」
「ほら、最近暑いからさぁ。」
「だからって、それはマズイでしょ!」