プリキス!!
二人目のアオ
???side
それは、ほんのちょっとした出来心だった。
巷で噂の、“お姫様”。
水南の生徒で、東西南北の総長達から愛されてるという“アオ”という少女。
アオの特徴は、私とよく似ていた。
碧眼っていうのもハーフの私は持ち合わせているし、水南の生徒だし、可愛い。
勘違いしないでね。
自分の見た目を過大評価してるわけではない。
陰陽羽に、“見た目”では入れる程には、私は可愛いんだ。
そして、何よりも一致しているのはその“名前”。
鈴原 美蒼(すずはら みあお)。
ほら、“アオ”がある。
この容姿で“アオ”なんて入っちゃってるものだから、クラスメイト達が私に聞いてきたの。
「噂のアオって、もしかして美蒼の事?」
その時の彼女らの顔ってば……
嫉妬とか、羨望とか、そういう感情に支配されているそれらは、私を楽しませた。
羨ましいんでしょ?
奇跡かってくらいに今代の総長は皆信じられない位のイケメン。
私昔モデルやってたけど、芸能人なんかより遥かにイケメンだ。
そんな人たちに愛されてるなんて……アオ(私)ってば……ふふ、凄ぉい。