プリキス!!
まぁ最後のは置いておいて。
私に関係しているだろう事は、よく分かった。
そして、四校連盟が関係していて、夜白が何かを血祭りにしにいくのか、血祭りにされてしまうのか。
どっちにしろバイオレンスな事になっているのも分かった。
事情を知りたい。
でもきっと皆には隠される。
けれど私は鍵がある。
そう、天然うっかりさんなお兄ちゃんだ。
もしかしたら、今日も口を滑らしてくれないだろうかと期待して、質問する。
「ねぇ、お兄ちゃん。どうして夜白は出掛けたの?」
あくまで自然に。
知りたいオーラを隠して聞けば。
「北校に喧嘩を吹っかける、大義名分が出来たからな。やり合いに行ったんだろ。」
隠すことなく兄は答える。
よし、引っかかったな。
ペラペラと何でも喋っちゃいそうなお兄ちゃんを見て、南校ヤンキーズは焦っていた。
「吉良さん、シーっ!」
「副総長〜!」
けれどもそんなの聞こえてないのか、お兄ちゃんは喋り続けて。
「多分、北には他の奴らも来てるんだろうな。初伊、行っちゃいけないぞ。」
「うん、分かったよ、お兄ちゃん。…………ところで、夜白が向かった北校の溜まり場って、私がよく行く本屋さんに割と近いアソコだよね?」
「ああ、そうだ。」
はっ、ちょろいぞ、ブラザー!
ラッキー!と思うのを通り越して、筒抜けすぎるお兄ちゃんが心配になってきたぞ。
「副総長、それ言っちゃだめ!」
一際大きい袴田君の声に、お兄ちゃんはようやくハッとして。
「……今のは、ジョークだ。」
今更口を抑えるけれどもう遅い。