プリキス!!
CRAZY LOVE
暑い。
何やら自分の体に圧力を感じて目が覚めたのか、真夏に耐えきれぬ暑さ……暑苦しさを感じて目を覚ましたのかは分からない。
だけど、確かに何か違和感を感じるんだ。
私は寝ぼけた頭で“それ”を一生懸命整理する。
真っ暗な部屋の中。
何となく薄ぼんやりと見える何かの姿。
パチパチと何度か瞬きすれば、それはだんだんとはっきりと見えるようになってきて。
「おはよ。」
じっと見つめれば、それはそう言った。
爽やかな挨拶だね。
真夏の暑さも吹き飛ぶね。
「おはよ……めぐみ。」
私はそれ……改め恵に挨拶をした。
そうすれば、ニッコリと目を細めて恵は笑う。
最近気付いたけど、恵ってしっかり笑うと右頬にえくぼが出来るのよね。
見た目だけは無駄に爽やかだなぁ……
………………へ?
「?!」
完全に覚醒した。
何が起きてる?!
おかしいよね?!グッドモーニング恵はおかしいよね?!
「しー。お兄さんとお姉さんが起きちゃうよ。」
しー……じゃないよ!!
何で朝っぱらからうちにいるんだよ!
っていうか体制!馬乗り!why?!
横目で電子時計を見ると、午前3時を少し過ぎた所だった。
朝っぱらどころの騒ぎじゃない。
「初伊。」
「何。」
「監禁してもいい?」
「全力で却下する。」
おかしい。
何がおかしいってこの状況はおかしい!