プリキス!!
風邪菌注意報
あの後、夜白はコンビニに寄ってくれて、野菜ジュースを奢ってくれた。
「さっきのが、東の総長だ。」
「え?!」
天使の顔した悪魔の意味がよく分かったよね。
そして約束通り、家まで着くと夜白はスマホを返してくれた。
手放す前と変わらぬ姿のスマホちゃんだけれども、中身はちょっと増量。
アドレスに《夜白》が増えました。
帰り際にどうして食事に付き合えなんて言ったのか聞いてみた。
そしたら……
「お前の笑ってるところ、見てみたかったんだよ。」
そうフェロモン魔神モードで言われると、赤くなるのも当然。
本当心臓に悪い。
さて今日の朝、いつも通り七時過ぎに目を覚まして……
ええ、もう衝撃の置き手紙を発見しました。
《初伊へ♡》
おはよう。今日の放課後、橘君が此処に迎に来るから西凛の制服で西凛に行く事。詳しくは橘君に聞きなさい。
P.S.果物の詰め合わせを持っていって頂戴。西巴にあげてね。
志乃
「え……お姉ちゃん本気で言ってる?ていうか……何で私が西凛の制服持ってる事知ってるの?……てかいつの間に橘と話したの?!……あ、分かった。これ夢なんだ。顔洗えば夢から醒めるよね。」
何度見ても現実でした。
そして時間は過ぎ放課後。
「烏丸ー。俺だけど。」
「今開けるー!」
ドアを開けると複雑そうな表情の橘がいました。
「……自分で言っといてあれだけどさ、俺俺詐欺とか気をつけてね。」
「橘だから開けたんだもん。」