プリキス!!






「珍しいね、風邪なんて。」


「……うん。」




少し熱さまシートをペりっと剥がして額を触ると、結構熱い。



「果物食べれそうかな。お姉ちゃんからのお見舞いがあるんだ。」


「うん……食べれる。」




うわぁ、涙目。


もしかしてこれ、見られたくなかったのかな。

美形がやると食べれるただの色気に変貌するから気にしなくていいのに。




「辛そうだね。……早く良くなるといいね。」



そう言って頭をよしよしと撫でると、ふいに力強く掴まれた腕。



「めぐ「子供扱いしないでよ……。」」


「何で入ってこないでって言ったか分かる?」



真剣な表情で恵は私を見つめる。



何でって……それは……えーと……。


「風邪引いてる姿を見られたくない……から?」
「その一。」



何個あるのよ。



「風邪のウイルスに初伊の体を隅々まで侵食されるのが許せなかったから。」



「その言い方なんかやだ。」


「その二。今俺理性ないから。」


「……そもそもあったの?」



普段から本能に従って動いてるみたいだけど。



「……あるよ。だから、普段は初伊がどんなに好きでも我慢するけど……今は無理。」




そう言うと恵は掴んでる私の手をぐいっと引っ張って。



「入るなって言ったのに入ってくるからだ、ばか。」





私を押し倒した。




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