プリキス!!
答えられないでいる私をじっと見つめて追い討ちを掛ける恵。
目を逸らそうと思っても逸らせなくて、恵から逃げられない私を救ったのは、部屋の向こうからのノックだった。
「行成さん、表に西凛の副会長が来てます。」
「え?生徒会の?何で?」
相談があるらしいっすというヤンキー少年の声に、橘は不思議そうな顔をした。
そう思う気持ちもわかる。
全く関係ない人間から見ても、ヤンキーと生徒会って相反する関係だよね。
「めぐ、悪いけど烏丸の返事はあとにして。烏丸、ちょっと空けるね。」
一応病み上がりの恵は、橘に引っ張られるようにして部屋を出た。
部屋に一人残された私は、初めこそ部屋の観察だったり、布団にねころがったりしてたんだけど、15分もしないうちに飽きが来て。
“どうして”の答えを探してみる事にした。
友達だから悪く言われたくない?
というか私と恵の関係は友達って言っていいの?
知り合い……?いや、そこまで遠くはない。
隣人で元クラスメイト。
それが恵だった。
考えれば考える程頭が混乱してきて、
私は溜息をついて枕に顔を思いっきりうずめた。
コンコン
「……はい。」
「初ー伊ちゃんっ、やっぱり……お茶しよっ?」
「はい!」
そんななかまたまた聞こえたノックは姫先輩発信。
いい気分転換になることを祈って、天使voiceの姫先輩の誘いに乗ることに決めた。