プリキス!!









「可愛い後輩が出来て嬉しい。ほら、男だらけだから。連盟って。」

「ですねぇ。」




あー……マイクテステステス。


こちら烏丸。


カップを片手に三十分。お茶には何も入っていない模様。


応答をどうぞ。



ごほん、マイクテステステス。


こちら初伊。


会話は世間話。姫先輩の女子力とコミュ力の高さを思い知るばかりです。




「……初伊ちゃん?」

「あ、すみません。」



烏丸と初伊が頭の中で会話をしてて、ぼーっとしてました。




えっと?と首を傾げると、姫先輩は照れ笑いで。


「だーかーらーっ、南も東も姫はいないし、北は取っ替え引っ替えだから女の子の友達もできない。初伊ちゃん、友達になってくれる?」





きゅるんと手を差し出す姫先輩。


…………。



ハートを打ち抜かれました。

可愛過ぎるよね!!




「なります。」



しゅたっと姫先輩の手を握る。


姫先輩の手はすべすべだった。






どうして恵も橘も、西の男達はこんなに可愛い姫先輩を好きにならないんだろうね。


私が男だったら絶対メロメロだもん。




そして……当初の予定とは裏腹に、私は姫先輩に骨抜きにされてしまった私。



橘に言われた事もあり、姫先輩と二人きりと合う事に危機感は持っているものの、


“友達”と一度名前がついてしまえば、そんなものは、あるようでないに等しい。




「先輩、電話ですよ。」

「あ……ちょっとごめんね。」



姫先輩の魔性のお茶会に参加してしまった事を、後悔するときはもう間近に迫っていた。



気がつくのが遅かったんだ。



姫先輩の、笑顔の裏の表情に。




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