プリキス!!
「何処にいるんですか?!」
「東榮だよ。」
「誰なのよ?!」
ただことではない姫先輩の様子に、苛立った口調で尋ねれば、ふふふ、と笑い声。
「初伊ちゃん、俺,東麻美琴だよ。」
───天使悪魔!
「宮前えれな、東榮高校にいるよ。」
「東榮の場所なんて知らないし!姫先輩を返して!」
いーよ、返してあげる。
そう東麻美琴は言った。
「外にね、迎えを用意したから来てね。俺、待ってるからね。」
「姫先輩に何かしたら許さないから!!」
急いでパジャマから服に着替える。
クローゼットを開けて、すぐ目の前にあったのが西凛のセーラー服だったので、それに物凄い早さで着替えて。
……っ、頭いたい……けど!!
風邪なんて、引いてないと思えば引いてない!
「熱なんてない!私は健康体!」
自己暗示をかけて、玄関の扉を開けた。
そこにはショッキングピンクのバイクと、男の人がいた。
茶髪に黒縁メガネ。髪をカラフルなピンで留めている、いかにもチャラそうな人。
その人は、夜白とファミレスに行った時、東麻美琴と一緒にいた人だった。